第十話 ナース28歳 美咲の場合
テレフォンセックスという行為はまだ世間に浸透している行為とは言い難い。
普通のセックスは当然なことだが、テレフォンセックスをしたことがあるというカップルは思いの外少ないのが現状だ。
今回の話を提供してくれた男性もあまりテレフォンセックスに対して好意的な感情は持ち合わせていなかった。
しかし、今日の女、美咲(ナース28歳)は彼の欲情を駆り立てる数少ない女の一人だった。
合コンで出会った美咲。
その飲み会をきっかけに時々連絡を取り合う関係だった二人。
その微妙な関係に対して一石を投じた行為がテレフォンセックスだった。
これまで何人かとテレフォンエッチをしたことがありますが、そのほとんどは学生の頃テレクラにハマった時のもの、正直AVの見過ぎでただ抜きたい衝動に駆られての魔がさした行動でした。
まああまりに無駄にお金が掛かるのでしばらくしてバカバカしくなってしまったんですが、1人だけ例外がありました。
数年前の飲み会、いやほとんど合コンみたいなものですが、悪友とナースと飲むことに。
その中に1人話が合う子がいまして、彼女は28歳のバツイチ経験者、飲み会以降時々連絡する間柄になりました。
彼女別に見た目そんなに綺麗ではなく、面食いの僕の好みのタイプでもないんですが、かと言ってそんなに不細工なわけでもない。
ちょっと男好きするタイプとも言いますか、パッと見真面目そうで仕事もちゃんとしそうなのにどこか隙がある感じ。
下ネタには乗ってこないが嫌悪感も顔に出さない、ほんとはスケベなんじゃないかと想像を掻き立てるタイプでもありました。
仲良くなってからはたいした展開もないまま、たまにメールや電話で話す程度、何しろ仕事の時間帯が合わない。
彼女は時々夜勤もあって、朝方早く酔っぱらった感じで連絡が来たりします。
夜勤明けのナースってなんか笑えますね。
普段の真面目な感じと一転、ストレスが溜まってるでしょうか妙にテンションが高かったりします。
そんな時だけ普段聞けないような暴露ネタが飛び出したりするんですが、そんな時は僕も勇気を出してちょっと突っ込んだこと聞いたりしていました。
夜勤明けのナースと下ネタ電話
「ねえ、美咲ちゃん(彼女の名)旦那と別れてから欲求不満とかならないの?」
「エッチなこと興味なさそうだもんねえ。女の子でもおれよりエロいやついっぱいいるけどさ。どう見ても美咲ちゃんはそんなタイプじゃないもんね。」
「前遊んでた子なんて自分で大人のおもちゃとか通販で買っててびっくりしたことあるわ。」
「でも美咲ちゃんて可愛いからもったいないと思うなあ。」
これ全部僕が言ったことですが、もちろん全て本音ではありません。
半分からかってカマかけて反応を楽しむために口をついて出た言葉です。
でも何しろ夜勤明けのナース、たまに驚くような反応してくれることがあります。
「えーーー、そりゃ時々あるよお。ムラッとしちゃうことだって。」
「旦那とは体の相性良かった気がするう。だから結婚したんだと思うな。」
「そんな簡単に遊びでエッチはしないよ。でも想像はするぞ笑」
「前に若い新人と先生がイチャついてるの目撃してトイレに駆け込んだことある笑」
?トイレに?
どういうことだ?
「それって処理するために?」
「一回だけよ。なんかモヤモヤしてちょっと。まあたまーにしかしないけどね、1人エッチなんて。」
「なんだ美咲ちゃんもそんなことするんだ。もっと堅物かと思ってたわ。なんか想像するとそれだけで抜けそうだわ笑」
その時は悪ふざけでその程度の軽い下ネタで終わりました。
下ネタからテレフォンセックスへ…
でもその数日後、また朝っぱらから電話。
またなんだかテンションが高い美咲ちゃん。
たぶん前の電話の会話で火がついたのかもしれませんね。
これは少しぐらい羽目はずしても怒らなさそう。
「ねえ、美咲ちゃんの性感帯ってどこ?」
「ん~~どこだろう。。。やっぱりあそこ?笑でもどちらかというと下着の上からソフトに刺激される方が気持ちいいかもお。」
「じゃあおすすめは電マだな笑、下着の上から充てるとすげー気持ちいいらしいじゃん。」
「あ、前ちょっと思ったことある。でも怖くなってやめちゃったけど。」
やっとコトあるんかい!しかも電マ持ってんのかい!笑
これは絶対普段からやってるな。
「じゃあ今試しに一瞬だけやってみてよ。」
しばしの変な間があって、
「んんん、今日は特別だぞお。」
でもそこからは彼女、だんだん声が色っぽく変わっていきました。
微かに聞こえる電マの振動音、息を押し殺したような吐息、僕の頭の中はまるでAVでした。
リミッターが外れたナースとテレフォンセックス
「なんか変な感じになってきたよう。」
「ねえねえ片手でおっぱいも揉んでみて。」
「ねえ、なんかヤバイよぉ。。。」
「ねえ美咲、男の人が入ってくるの想像してやってみ。」
もう彼女はリミッターが外れたように完全にエロモード。
息が荒くなってもうすぐ絶頂を迎えそうに。
「逝く時は教えて、美咲ちゃん!」
「いやん。。。」
ちょっとした沈黙、もしかしたら達した?
「なんか、恥ずかしくなったから切るね笑」
それ以来彼女が電話してくることはありませんでした。
あの時彼女は何を考えてたんだろう?
でも気持ち良くなっていたのは間違いなかったですね。